新着本[Masumiyet Müzesi]

Masumiyet Müzesi




 7年がかりで書き上げたというオルハン・パムックの新作、“恋愛小説”[Masumiyet Müzesi]がとうとう発売された。発売日の前日にあたる8月28日にはすでに店頭に陳列されていたので、早速購入。
 実務翻訳の方は、ようやく夏の繁忙期も一段落したが、個人的な要件が続き、なかなか読書に本腰を入れられない。本日は、とりあえず紹介だけしておこう。
 


〔書 名〕MASUMİYET MÜZESİ
〔著 者〕ORHAN PAMUK
〔出版社〕İletişim Yayınları
〔出版年〕2008年9月(初版第1刷)
〔頁 数〕586ページ

 「それが自分の人生でもっとも幸福な瞬間だったとは、気づいていなかった」


 1975年の春のある日に始まり現在にまで至る、イスタンブールの裕福な青年ケマルと、遠縁の親戚にあたる貧しい娘フュスンの物語。スピードある展開、次々と起こる事件、登場人物の多さ、エスプリ感、そして人間精神の深奥で嵐が吹き荒れる感覚を引き起こす力によって、一度手に取れば二度と手放せない、読んだ後でもう一度読みたくなる一冊になることであろう。
 (裏表紙の紹介文より)