新着本(1)『大宰相イブラヒム・パシャ(仮題)』

Pargalı  İbrahim Paşa




『大宰相イブラヒム・パシャ(仮題)』



〔書 名〕PARGALI İBRAHİM PAŞA –Kanuni’nin Düşü, Hürrem’in Kabusu
(パルガ出*1のイブラヒム・パシャ〜スレイマンの夢/ヒュッレムの悪夢)
〔著 者〕Cahit ÜLKÜ(ジャーヒット・ウルキュ)
〔出版社〕İNKILAP
〔出版年〕2001年
〔頁 数〕358ページ



コルフ島の対岸に位置する漁村、パルガ村。この村のギリシャ人漁師の息子として暮らしていた時に奴隷として連れて来られたマニサの町で、後の“立法者(カーヌーニ)”スルタン・スレイマンの寵愛と信頼を勝ち得、大宰相職にまで登りつめた“寵臣”イブラヒム・パシャの物語である。


イブラヒムは、美しきヒュッレムを女奴隷としてスレイマンに贈った時点で、自分自身の死をもすでに準備してしまったことには気付いていなかった。イブラヒムがスルタンに次ぐ帝国第二の人物となり、一方のヒュッレムがスレイマンの寵妃となると、両者のあいだの情け容赦のない権力争いは、やがて生死を賭けた闘いとなる。さすがの大宰相イブラヒムも、ついには死刑執行人の手を逃れることはできなかった・・・。

 (裏表紙の紹介文より抄訳)

*1:オスマン朝時代を通し、“大宰相イブラヒム・パシャ”の名を持つ者は12人も登場する。区別するため、「チャンダル出身」「婿」「ネヴシェヒル出身」などの通称とともに呼ばれるのが普通である。パルガは、現在はギリシャのイピロス地方、プレヴェザ県に属す小さな港町。